昨晩の雪は積もりはしませんでしたが、乗鞍岳を白く染めてくれました。やっと来ましたね。3週間ぐらいは例年より遅いでしょうか。さて、今日は地元の青年部の皆さんと「前川渡の滝」へ視察に行ってきました。

今朝の乗鞍岳。午後には大分雪も融けていましたが、久しぶりの白い乗鞍は良いものです。

さて、タイトルの「前川渡の滝」ですが、ほとんど地元の人も訪れない滝です。国道158号線から乗鞍高原に入って来る信号が「前川渡」といって前川が梓川に合流する地点を「渡」として表現してます。しかしながらその滝自体はその信号からもう少し乗鞍高原に進んだ場所にあって、実は「前川渡」というよりも「大野川」という地区にあるので「大野川の滝」というのが正確かも知れません。

写真では少し伝わりにくいのですが、この滝は「潜流瀑」という滝で、軽井沢の「白糸の滝」等と同じ伏流水が崖で染出してカーテン状の滝になる形の珍しい種類の滝です。おそらくですが、乗鞍高原の下をずっと流れてきた伏流水がここで流れて出ているようです。落差3m、ところが幅は100mぐらいあるでしょうか。写真では向こう半分が見えてないのが残念です。素晴らしい滝ですが、最大の問題はアクセスがかなりヤバい感じで、崩れ易い岩場を越えていく必要があります。

この地区は歴史的には乗鞍で最初の集落があった場所。今も家々があった石積みの跡が残っています。今回ガイドしてくれたのはいつも色々とお世話になっている老舗旅館の「福島屋」さん。地質学、郷土史と、色々と教えて頂きました。アウトドアスポーツが最高の乗鞍ですが、歴史も深いんですよ。