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すっかり冬シーズンですが、バイクシーズンの終了間際にじっくりと試乗したPATROL&SCOUTの試乗レポート。

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本当はシーズン最後のThank Youツアーで皆さんに試乗してもらう予定だったのが、雨でツアーキャンセルとなってしまい、サポートいただいている輸入代理店のLOVE BIKESさんから先月の研修の週に合わせて約1週間ほどお借りしてたっぷりとライドさせてもらうことになった。

走ったトレイルは雪に閉ざされる直前の乗鞍、研修で行った上田&伊那。加えて幾つかのトレイルといった感じでテスト。

2015年モデルのTransition Bikesはフルサスペンションバイクのラインナップがリニューアル。基本構想としては今までのトレイル、クロスカントリー、etcといった分類ではなく、DHのように下ることのみか、上って下るのか、飛ぶのかといった分類の仕方をしている。というのも一度サスペンションのサグさえセットしたら、なんのスイッチもいじらずにそのまま上って下れるという非常にTransitionらしいシンプルな考え方がその根底にある。それを可能にしているのが、Giddy Up Systemという新しいデザインのサスペンションシステム。ヴァーチャルピボット系のサスペンションシステムに比べると非常にシンプルなフォーバーリンケージに近いデザインがより洗練されて、ペダリングロスが少なく、サスペンションの動きを最大限に引き出す構造になっている。

PATROL

PATROL & Rikiya

PATROL & Rikiya

エンデューロバイクのスタンダートとなりつつある160mmストロークのバイクで、Transition Bikeのラインナップでは、今までCOVERTがカバーしてきたセグメントを新たに担うバイクとなる。27.5インチバージョンがPATROLで、26インチがSUPPRESSORとなる。普段26インチを乗っているガイド達としては今回じっくり27.5を試してみるというのも楽しみだった。

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26インチに比較すれば、その乗り味とレスポンスは全く違和感がない。ストローク量の割にこのPATROLは持った感じも軽く感じるが、新デザインのサスペンションシステムによって軽快に上ることができる。サスペンションの無駄な沈み込みがないのを体感できる。そして下りはそのストロークを生かして、細かいラインは気にせずに下れる魅力がある。また、良いボディポジションを保つのが容易で、その分バイクを振ったり、ジャンプしたりという動きがし易いのが大きな特徴と言える。乗鞍の普段のトレイルを走ってみるとトレイルが短く感じてしまうという印象を持った。価格はフレームセットで¥240,000ビルドキットも設定されている。

SCOUT

SCOUT & ymkn

SCOUT & ymkn

こちらも27.5インチ。以前スロープスタイル向けのバイクとしてBOTTLE ROCKETというバイクがラインナップされていたが、それとBANDITを足して2で割ったトレイルバイクといったところだろうか。

乗った第一印象はBBハイトが低く、地面が近いという印象。ジオメトリーとしてチェーンステイが425mmと短めにデザインされていて、そのおかげでフロントアップが非常に容易にできる。もちろんPATROLに比べるとストロークが短い分、より軽量で取り廻しがし易い。140mmのフロントサスペンションの場合、多くは32mm径のインナーチューブのものがセットされているが、ROCKSHOX Pikeは内径が35mmと剛性が高く、無茶な動きも問題なくこなしてくれる。

ストローク量と車重が軽い分上りが非常に楽なのは当然だが、下りではその軽さで跳ねられるのでなく、コントロールがし易いのを生かして自分から “跳ねる” ことができる。乗り出すと普段タイミングがずれてしまうようなちょっとしたポイントでビシッとジャンプを決められるのが気持ちが良い。今まであまりなかった遊べるトレイルバイクと言える。価格はフレームセットで¥220,000。こちもビルドキットの設定もある。

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今回唯一気になったのはサイジング。普段乗っているCARBON COVERTとジオメトリーの寸法的にはほとんど変わらず試乗車のステム長も同じだったが、試乗した2台ともコックピットの大きさ(ハンドルバーと腕が作る空間の大きさ)が多少小さいように思えた。あくまで主観的な問題なので、可能であればオーダーする前に実車にまたがって試してみてもらいたい。

で、どっち?

じゃあ実際どっちがいいのか? この質問に答えるのはかなり難しい。使用用途として考えれば、乗鞍、上田、伊那だったらどちらのバイクでも楽しめると言える。ほぼ好みで選んで問題はない。では来シーズンからシリーズ化されるエンデューロレースに出場するなら? PATROLが◎で、SCOUTが◯といった感じだろう。というのもエンデューロ自体、上りを競うわけではないので、下りのSSでタイムを競うことを考えれば、 PATROLに分がある。同じ理由で「富士見も楽しみたい」、「トレイルも楽しみたい」という本当の意味で「1台で全てを」というのであれば、PATROLをお勧めする。逆にSCOUTなら「トレイルライドがメインで、エンデューロにも挑戦したい」プラス「夜な夜な公園でストリートライディング?」といった使い方ができるのではないだろうか。

 
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=J5T_XrgzbEA?list=UUHGC40ycH_Jf-Xua3bcsliw&w=560&h=315]
 

研修では他のガイドにも試乗してもらったが、両方ともすこぶる評判が良かったことも付け加えておきたい。

「そろそろ新しいバイクが欲しいなぁ」とか、「27.5はやっぱり気なるなぁ」という方はぜひ一度試乗してもらいたい。 Transition Bikesの扱いがあるプロショップならば、試乗車を用意してもらえるはず。さらに来年にはカーボンバージョンもリリースされるらしく、「大人のクリスマスプレゼント」or「今年のご褒美」に悩んでみるのはいかがだろう?