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6月6日(土)-7日(日)と乗鞍MTBエンデューロが開催。ゆるーく盛り上がった。

今回も180名弱のエントリーがあり、盛況なレースだった。今回はスペシャルステージ(SS)が1ステージ増えて、3つのスペシャルステージでの開催。スタート後すぐにSS1を下り、そこから30分近く登り上げてのSS2。横移動してのSS3という構成。より本格さが増したとも言える。

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乗鞍岳バックのSS1

SS1は前回に比べて距離は短くなったものの林間のトレイル区間が加わり、エンデューロっぽさが増したはず。SS2はほぼ前回と変わらない感じだが、今回の鬼門はSS3。5月連休以来まとまった雨がなかった乗鞍高原。ドライな状況で整備した時にはまずまずいけそうな雰囲気だったが、おそらく乾きすぎて地面が水を吸収するルートが壊滅したのか、金曜日の夜からの降雨が全てコースに溜まったような状況で、土曜日の公開練習では参加者の言葉を借りれば「田んぼ」。リアディレーラーまで埋まったという話もチラホラ。

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SS2はガレガレ&フリフリ

レース当日の天気は晴れ。SS3のコンディションもいくらかは回復してトップライダーから順々にスタート。30秒ごとのスタートにはMCが軽妙なトークで送り出し、大会のゆるーい雰囲気を盛り上げた。今回は全てのステージを流しての計測が可能となったので、3ステージを全て流してのレースになり、よりエンデューロらしく進化。

このエンデューロの最大の魅力はゆるーさとマウンテンバイクらしさだと思う。同じマウンテンバイク競技のダウンヒルやクロスカントリーは昔と違い、今はかなり専門性と競技性が高く、少しマウンテンバイクを経験しているという程度でその競技に飛び込む人は少ないと思う。最近はトレイルライディングからマウンテンバイクを始めるケースが多いためか、その延長線上に位置する形のエンデューロには比較的気軽に入りやすいのかも知れない。加えて普段トレイルで使っているバイクをそのまま使用できるところもポイント。各メーカーがエンデューロモデルを売りたがるのもよく分かる。

ということで、今回のリザルトはコチラから。

SS3。押し上げのライダーもチラホラ

SS3。押し上げのライダーもチラホラ

自分で登って下ってくる競技スタイルは本来のマウンテンバイクそのもの。初めてマウンテンバイクを乗る人にとってはいきなり自分の足で漕いで登るのは結構至難。でも少し経験を積んで登り方がわかってくれば、下るために登るのがマウンテンバイクということも理解できるようになる。そういった意味で本来のマウンテンバイクらしさのあるエンデューロは世界中で人気が出ているのだと思う。

しかし、なぜエンデューロはゆるーいか? マウンテンバイカーが基本ゆるーいと言ってしまえばそうだが、レースということが口実で、とりあえず集まって好きなマウンテンバイクを思い切り楽しもうというのがライダーたちの本音な様な気がする。地元の宿からは「みなさん昨晩は遅くまで飲んでたみたいだけど、大丈夫なの?」と言った反応も出るほど。スポーツは競技としてシリアスに突き詰める部分も必要だが、同時にシンプルに楽しめる部分も必要で、両方があってこそ成長していくんだと思う。

そういった意味でエンデューロはジョギングを始めたランナーが市民マラソン大会(例えば10kmの部?)に参加するノリで、参加しやすいマウンテンバイク競技として役目を担ったらいいのかと思う。海外のエンデューロレースでは例えばトップライダーたちは1日に7ステージこなすところを、一般ライダーは4ステージといった形でレースが行われ、トップライダーと同じコースを走れる醍醐味と参加をネタに盛り上がれるシステムが完成されている様だ。

実際バンク続くSS1でトップライダー達の走りを見たが、非常に参考になる。そして、そういったトップライダー達とも気軽に話せるところが競技人口も少ないマウンテンバイクならでは。経験は少なくてもエンデューロならば楽しそうだから出てみたいという声は多い。マイナースポーツとしてはその間口の広さは大切だと思う。

表彰式後の記念撮影

表彰式後の記念撮影

多分マウテンバイカーはそんなコアでありつつも、ゆるーいコミニュティ的な繋がりを求めているのかと思う。自分自身マウンテンバイクガイドを始めて経験の少ない頃に多くのマウンテンバイク業界の方々やゲストの方々に暖かく受け入れてもらって繋がりができ、色々と助けてもらったことには本当に感謝している。これからマウンテンバイクを始める人にもそういった繋がり感を持ってもらえたら嬉しい。

今回は各宿への宿泊に加え、昼食に地元のうまいもの工房、スプリングバンク、ふきのとうの3店舗に昼食販売に協力していただいた。ライダーたちにも好評で、3店舗の皆さんもその場の雰囲気を楽しんでくれて、地元でもエンデューロレースとマウンテンバイクへの理解がより進んだ様に感じている。

ランチ販売協力ありがとうございました。

ランチ販売協力ありがとうございました。

いやらしい話、乗鞍高原は観光地なのでマウンテンバイカーが宿泊して、買い物してくれることはこのイベントの目的の一つではある。しかしマウンテンバイクはフィールドがあってこそ成り立つスポーツ。そこには地元同士の繋がりもあるし、マウンテンバイカーと地元との繋がりも成り立ちつつあると思う。日本ではマウンテンバイクが自由に走れるフィールドは多くはない。いろいろな意見はあるとは思うが、フィールドが無ければこれ以上マウンテンバイクは広がらないと思っている。乗鞍は初心者からトップライダーまで、家族連れからコア層まで様々なライダー同士が繋がれるようなフィールドを提供できるようになれたらと願っているし、繋がれるマウンテンバイクを多くの方に体験してもらえたらと思う。