先日のAbra Cadabraのレビューに続き今回はCoilair Delaxです。3シーズン前からリリースされていますが、今シーズンはマジックリンク部分を中心にフルモデルチェンジされて、ルックスがよりスマートになったと思います。Abra Cadabraもそうですが、これからのトレンドになるであろうテーパードヘッドチューブが採用されています。チェーンステイやヨークのデザインや厚みはAbra Cadabraとほぼ同じです。
パーツ類のポイントとしてはHammerschmidt AMを搭載している点。着用率が増えている“ハマシュミ”ですが、このリニアな操作感は病み付きになります。チェーントラブルや調整の煩わしさからも解放されます。
肝心な乗り味ですが、先日も20分程舗装路を登りましたが、マジックリンクのおかげで登りやすかったと思います。もっとも“Free Ride & Park”にカテゴライズされていることもあり(クリップインのペダルが付いてきますが・・・)、登れるというよりは「登ることができる」バイクです。乗鞍のトレイル程度の登りは全く問題無しです。
やはりというか、このバイクの真骨頂は下りですね。マジックリンクの効果が分かりやすいという意味では、先日のマーシートレイル、一昨日の富士見パノラマ、そして乗鞍と下りで左右に振られるターンの連続するトレイルではバイクを振りやすくしっかりと路面を捉えてくれます。根っこや岩の段差といった場面でもストローク長の変化するマジックリンクの特徴を生かして安定して下ることができます。ジャンプやドロップでも着地の安定感はピカイチです。
標準では75mmのステムが付いていますが、今回も手持ちの40mmのものと長めのハンドルバーに変更していました。17インチのサイズで180cmの身長の自分にはそのセッティングがぴったりでした。そのセッティングでのアクション的にはチェーンステイが長いので、フロントアップ系のトリックはしにくい面はありますが、慣れて来るとバニーホップ等もやりやすくなってきます。
簡単に言うと「しっかり下れて、遊べて、そのためだったら登ってしまおう」というバイクです。下りをしっかり楽しむ事を中心に据えた何でもできるバイクと考えて下さい。富士見にも行くし、トレイルにもという方にはぴったりだと思います。
残念ながらこの試乗車はノースを去って行きました。明日(6/20)はいつもお世話になっている松本のサイクルショップミツワの試乗会で富士見に出没するようです。行きつけのバイクショップからKONAに頼んでもらうと試乗できるかと思います。