デモセンターとして取り扱っているFamily Treeラインの試乗レポートです。
Family Treeラインはフリーライド向けのセグメントとして今シーズンで3シーズン目になります。Pile Driverを除くと、ほとんどが長めの設定。かと言って扱いにくいわけではなく、スピードを乗せても安定しているという最大のメリットがあります。「別にパークに入るわけでもないし、ただ楽しく滑りたい」、「久しぶりにスノーボードを再開しようかと思って」、「フリー・・・ライディング??」といった大人なライダーに是非試してもらいたいボード達です。
まずはLandlord。Family Treeの顔とも言えるボードで、まさにオールマウンテンボード。ディレクショナルなシェイプとフレックスで非常に気持ち良くライドができます。テストしたのはパウダーメインのコンディションでしたが、フレックスもハード過ぎず、圧雪バーンでもしっかりグリップしてくれます。やはりフレックスのセッティングが絶妙で、159cmと長めの板でも持て余すことなく、振り回すことができます。
続いてFlight Attendant。今シーズンリリースとなったニューモデル。ノーズとテールが少しスクエアなシェイプがユニーク。特徴的なのはLandlordよりもフレックスが硬く、まっすく走ってくれるボードです。圧雪バーンではよく噛んで、カービングがビシッと決まる印象。もちろんパウダーでの浮力やコントロール性は非常に高いが、特に印象的なのはある程度パウダーが喰われてきて荒れたコンディションになった時に、その雪面状況を気にせずに高速で突っ込んでいける安定感。また、ちょっと大きめのドロップを飛んだ時にフレックスが硬めの分、しっかり踏ん張ってくれる。そういった意味では全体的にハイスピードクルーザーといった感じです。
そしてシリーズの中でも一番の変わり種、Pile Driver。ビンディング無しでも乗れるようにあらかじめパッドが付いていて、そのシェイプからも何かをしてくれそうな雰囲気がプンプンです。長さは140cmのみの設定ながら、このボードは完全にパウダーを思い切り楽しむためのボード。リラックスしてボードに乗り、滑り出すと別世界のライディングが開かれます。サーフライドというか、巻き上げる雪煙を感じられるくらいメローなライディングを楽しめます。短い分、旋回性が非常に高いのももちろん。タイトなツリーランでも威力を発揮してくれます。
もう1台はLandlord Split。昨シーズンメインにライドしていたFree Birdの後継機種として、レイトモデルとして登場。今シーズンから本格リリースというスプリットボード。最大の特徴はスプリット専用のVoileのインターフェースとThe Channelの組み合わせで、今までどうしても苦労していたスプリットボードのバインディングのスタンスや角度を思い通りにセットできるという画期的なシステム。フレックスがFree Birdよりも硬めになり、よりスピードに強くなったと同時にエッジホールド感が上がったように感じられる。
今回Family Treeをテストするにあたって、REF(Reference: 参考推奨)ポジションでバインディングをセットしました。というのも設計上ボードのフレックスを最大限に活かしてくれるポジションが REFポジションです。The Channelシステムによって、バインディングの角度とスタンスを自在にセッティング可能なBURTONのボード達ですが、各ボードにはREFポジションが設定されています。一昔前だと、パークライダーはそのスタンスを最大限に広げているということが当たり前でしたが、自分自身普段使っているパーク用ボードをREFポジションでセッティングすることで、カービングがしやすくなったように思っています。特にFamily Treeのようなフリーライドボードはフレックスを活かして滑るのが一番だと思います。是非一度REFポジションでのラインディングを試してみてください。
で、おそらく最大の悩みになりそうなのは「Flight AttendantとLandlordどっちがいいの?」ということだと思います。実際ゲレンデの中だけのテストなので、言い切るのは難しいところがありますが、山をトータルに楽しむならLandlord。バックカントリーでシビアなシチュエーションを考えるとFlight Attendantといったところでしょうか。オールラウンドなLandlordに対してスピードや安定感に特化しているのがFlight Attendatという印象です。
これらのボードはBURTON Family Tree デモセンターであるNORTHSTARでお試し頂けます。ベストな1台を探してみてください。