「バックカントリーライディングのための基本スキル」ということで山を滑るためにすぐに練習できる基本的なテクニックをシリーズで解説していきたいと思います。

一応インストラクター資格を所有していてガイドもさせてもらってますが、プロライダーでもないです、技術を云々いうような立場でもないですが、とりあえずレッスンやガイド中によくゲストの方々にアドバイスさせて頂いてることをまとめた感じでシリーズでブログにしていこうかと思っています。自分自身見よう見まねで感覚で滑れるようになったタイプでなく、理論的に納得できるコツを掴んで何度も練習してなんとか習得できるタイプです。なので、痒いところに手が届く的に「山を滑る」というゴールを目指してやっていきたいと思ってます。

で、1回目はやはり基本姿勢です。基本姿勢は基本的には1つなのですが、ライディングレベルとレッスンで教える点からすると3つに分けて考えた方が分かりやすいかと思っています。

1.前足加重

前足加重

前足の上にお尻が乗った前足一本で立っているような形の基本姿勢です。肩の線はボードとほぼ平行です。スノーボード初心者のレッスンではまずこの基本姿勢を教えます。前足加重になるためこの姿勢からターンを始めるとターンのきっかけがつかみやすいです。ただ、この姿勢のままターンを続けるとターン後半でボードのテールがズレてスライドしてきます。当然ながら、この姿勢でパウダーに突っ込めば前転してしまします。

2. センター加重

センター加重

両足に均等に体重が乗っている非常にニュートラルな基本姿勢です。肩の線はボードと平行から多少開き気味。両足均等加重なので次の動きがしやすいです。パークでライディングする時に使うことが多い姿勢。この姿勢もパウダーには不向き。

3. 後足加重

後足加重

前足加重とは逆に後足に体重が乗っている基本姿勢です。これが本来のスノーボードの基本姿勢です。肩を開き上半身が進行方向に向けて45°前後開いている状態です。後ろ足加重になるためこの姿勢のままでターンを始めるとターンを始めにくく、その反面ターン後半で切れ上がります。この姿勢はパウダーや直滑降をする時に非常に有効です。

実際には以上の3つの姿勢を雪面状況に応じて使い分けています。上級者になればターンのきっかけを掴むのは前足加重で、ターンの中盤から後半には徐々に後ろ足加重になっていきます。その中間にセンター加重の状態が作り出されます。

直滑降をしてみよう!

山で滑ることを考えるとやはり#3の後足加重の姿勢をしっかりと身につけた方が良いということになります。この基本姿勢で足首、膝、腰を柔らかく使ってまずは直滑降に挑戦します。最初は斜度の緩い斜面から始めて徐々に急斜面に斜度30°程のいわゆる上級者コースで直滑降ができるように練習しましょう。もちろん練習の時は人がいない安全な時と場所で行ってくださいね。

この姿勢で直滑降をすると足裏に斜面の細かな凹凸などを感じることができると思います。ポイントはエッジに乗らないようになるべくボードの面で乗れるようにしてみてください。パウダーが苦手な方はある程度直滑降で乗れるようになったら、同じ姿勢で姿勢でゲレンデ脇のパウダーに突っ込んでみてください。意外と滑れてしまうと思います。

目指せタイトツリー⁈ こんなところを滑るにもやはり基本姿勢は大事!

「パウダーは普通に滑れるよー」という人は直滑降でコブ斜面やギタギタに荒らされたパウダー斜面を挑戦してみてください。そうすることでボードの上でバランスがとても良くなり、スピードに慣れて限界スピードが上がります。バランスとスピード感覚が向上すると急斜面やバックカントリーでの様々な状況での対応幅が広がります。

実はこの練習方法、オリンピックのハーフパイプの選手から教えてもらいました。自分も最初は全く出来ずにすぐにボードを横にして止まっていましたが、色々な雪面状況でチャレンジすることで滑りの幅が広がったのを実感しました。なので、しっかりと安全確認をして色々な斜面で試してみてください!

で、どうしてもコツが分からないという場合はフリーライドレッスン受講を(宣伝)!