BURTONのホームページも来る冬シーズンに向けてリニューアル。すでに物欲モード満載のスプリットボーダーに向けてDUMP TRUCK SPLITのレビューです。

1月のディーラー向け試乗会で試乗してみて「ヤヴァイ!」と思いましたが、実際春シーズンに色々と試してみて改めてこのボード、最高です!

まずは試乗した本人のプロフィールですが、40代、身長180cm&体重76kgで最近はパークよりもバックカントリー&フリーライディングという流行り物好きです。試乗時のブーツはBURTONのSLX。ビンディングはレギュラーのセットアップで前20°後-5°、ハイバックの前傾角はF3。通常スタンスは550mmです。基本的にしっかりとカービングが出来るボード&年々張りがあって安定感のあるボードを好んでいます。なので、そういったフィルターをかけて読んでもらえるとちょうど良いかもしれません。

BURTON DUMP TRUCK SPLIT 165

DUMP TRUCK SPLITには159cmと165cmの長さがあります。見た目の印象はスクエアなノーズでノーズ幅があり、パウダーでもかなり浮いてくれそうな感じです。1月の試乗時には159のみしか試乗できませんでしたが、自分の体格と脚力からするとやはり165cmがベストです。しかし159cmでもターン中に抜けてしまうようなこともなく、しっかりとボード全体の張りも感じられて浮力もあったので、プチパウダーコンディションで楽しくライドできました。

1月の159の試乗時のコンディションは主に前夜からのパウダーがパックされた柔らかめ圧雪バーン。コース脇には非圧雪のセクションがあり、約20cm弱のパウダーといったところでした。第一印象はカービング性能の高さ。雪質もありますが、15mmテーパー(ノーズ幅とテール幅の差異)でしっかりとノーズから雪面を噛んでくれて切れ上がります。

スプリットボードを分割したウォークモードの場合は金具同士が引っかからないように外エッジを内側にしてハイクします。

スプリットボードは半分にボードを分割する特性上トーション(ボードのねじれ)が弱いと思われがちですが、最近のスプリットボードはそういったことをほとんど感じさせません。自分もスプリットボードに乗る機会が増えてしまい、初めて乗った時の感覚を忘れがつつありますが、思っているほどに違和感は無いと思います。特にDUMP TRUCK SPLITに関してはしっかりとエッジの感覚が伝わり、エッジを切り替えるのも自然な感覚で行えます。

目指す斜面に向けてハイク!

スイッチでライディングしてもディレクショナルボード(ノーズとテールのフレックスが違うスノーボード)にも関わらず、意外と楽にライディングできます。パウダーに関しては面ツルパウダーとは行かず、ゲレンデ脇の残り物で、徐々にトラックが刻まれてくるコンディション。逆にこのようなコンディションだとボード自体の安定性が問われますが、長さもあるのでしっかりとした浮力もあり、ダンプトラックという名前の通りそういった凹凸をものともせずに突っ込んでいける安定感があります。

春になり、ゴールデンウィーク前に待望の165cmのデモボードがやってきました。1月の試乗時は空身で乗っていましたが、今度はしっかりとバックパックも背負ってザラメ雪コンディションで何度となく試してみました。スプリットとしての登りに関してはもちろん問題なし。

出だし50°の不動岳北東面のドロップイン。さすがにビビったけど、とりあえず突っ込むの図。

肝心の滑りですが、春ということで急な斜面からザラメ雪で荒れた斜面まで色々と滑りました。ノーズ幅があるので最初はノーズが引っかかるような感覚を持ちましたが、何回か滑って慣れていくうちに問題はなくなりました。特筆すべきは大きなターンでスピードを乗せた時の安定感。フロントがロッカーで足元はキャンバーとなるディレクショナルキャンバーで全体的にも張りがあるフレックスのためにこの安定感が生まれると思います。この安定感はもちろんザクザクに荒れたザラメ雪のコンディションでも発揮され、ボードを振りながら小さめのターンを繰り返すような場面でのバランスコントロールが取り易いです。

全体的にはフレックス、トーションとも固めで張りがあります。ただこれは全く踏んでも動かないという固さではなく、ある程度フリーライディング的な乗り方をしている方には問題の無い固さだと思います。乗りこなしていくには脚力は必要なボードではあります。ただその分ハイスピードでの安定感や切れはこのボードの最大の魅力です。個人的にはこれまでのBURTONのスプリットボードで最高の出来ではないかと思っています。

吸い込まれるようにボトムへ真っしぐら!

1月の試乗レポートでも書きましたが、今季のもう一つのスプリットボード、FLIGHT ATTENDANT SPLITに比較すると明らかに全体的な張りを感じます。自分のようにある程度体重があり、すでにスプリットボードを使用している方にはDUMP TRUCK SPLITは確実におすすめです。もちろんスプリット初めての方でも大丈夫だとは思いますが、これからバックカントリーを始めたいと言う方にはFLIGHT ATTENDANT SPLITをおすすめする感じです。

BURTONのホームページも来るシーズンに向けてリニューアルされました。そろそろボードもプロショップに並び出す季節です。ぜひ店頭で手に取ってみて物欲モードに突入しちゃってください。

春はこんなところにたくさん行きました。